和食の進化

玄米が健康によいとは言えども「白米に比した硬さ」と「独特の風味」があり、一方、玄米が僅かに発芽した「発芽玄米」は白米のごとく柔らかく、また、多くの健康増進作用が期待されます。しかしながら、”人工的な発芽環境”では「常在菌の急激な増加」が生じてしまい、発芽玄米独特の「臭み」と「品質低下(時に玄米以下)」が生じてきました。日本BDNF研究所(Nihon-BRAIN)は発芽工程を見直し、多くの(800回以上の)改良を加え、「おいしく機能豊かな発芽玄米の製造法」を開発しました(国際特許取得)。

 玄米は「芽生え」を機に「命を繋ぐ静止状態(種の状態)」から「生きて活動する身体(寿命あり生命体)」へと進む「命のスイッチ」が入ります。命のスイッチがオンとなることで「成長と活動」に必要な神経伝達物質:GABA(ギャバ=細胞を守る神経の母)を大量に産生します。

アルツハイマー病予防に効果的な食事とは・・・・ 高血圧や認知症などに良いといわれている地中海食とDASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食を組み合わせた食事療法(下記、MIND食)が、アルツハイマー病の発症リスクを半分以下に低下させました (Mediterranean-DASH Intervention for Neurodegenerative Delay、地中海食とDASH食の併用による神経変性に対する抑制的介入法:MIND)(1)。

MIND食が推奨する食材:魚介類、緑の葉野菜/その他の野菜、ナッツ/ベリー類/豆/全粒穀物(非精白米)等。MIND食で控えるべき食材:赤身の肉/加工肉、等。 すなわち、日本BDNF研究所が開発した世界発の良質な発芽玄米(全粒穀物としての玄米+発芽行程、による、おししく、食べやすい、全粒米を用いた進化型・和食の主食)の有用性が示唆されました。

東京大学医学部名誉教授の矢作直樹医師 曰く、「私自身は、まず白米ではなく玄米を食べます。野菜、果物、発酵食品もバランス良くとるようにしています。大豆製品、卵、パンも、ほどほどに食べます。肉類は食べません。お酒も飲みません。とくに糖質制限などもしません。なるべく旬の食材をいただくようにしています。塩も大切です。精製されていない自然塩の持つミネラル要素は人体を活性化してくれます。なるべく加工されたものではなく、自然の食材を楽しむ。量を追わず、質を追う。その点に留意しています。」、「食事、生活習慣、五感、の三点に、ちょっとした気遣いをすることが大事です。」、「(自分が本当に)良いと感じるものを模索する。この姿勢です。」。その他にも、「長生きすることが、まるで美徳のようにメディアは取り上げますが、長生きは単なる結果であり、人生の目的ではありません。」「人は事故や病気で死ぬのではなく寿命で死ぬのです。」「心配要りません。人は全員、いつかちゃんと死ねます。」「肉体は死にますが、魂は死にません。」(2)。

  1. MIND diet associated with reduced incidence of Alzheimer’s disease. Morris MC, Tangney CC, Wang Y, et al., Alzheimers Dement 11(9):1007-14,2015.
  2. 「長生きにこだわらない 最後の日まで幸福に生きたいあなたへ」矢作直樹、文響社、2019.

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